タイム・パラドックス 第2話 

作:ビワハヤヒデ


 風が強くなってきた。このところ雨が多い日本。低気圧が波状攻撃を仕掛けてくる。
 20XX年。某大型高層ビルの地下深くで「作業」は行われていた。
 「あれ・・・ここは?」
母親の藍子は気がついた。狭い部屋の中で全裸で放たれている。
 「なんで?」藍子はは思わず声を上げた。スケルトンガラスの部屋にはドアはない。小さめの穴が一つだけ。
 「気がつきました?」
藍子が振り返ると女性がもう一人裸でいた。
「私は大江千里っていいます。38歳で主人と息子がいます・・・」
 「私は韮沢藍子です。夫と3人の子供がいます・・・。どこなんですか、ここ」
「貴方と私は売り物なんです。」「売り物って・・・」
 突然のことで混乱する藍子。しかし千里は笑みを浮かべている。
「最初は嫌でした、。でももう割切れました。逆に楽しみです。
私たちマネキンになるんですって。」
 その時藍子は背筋がぴんと立った。むずむずと体が動く。
「あの千里さん、その・・・・」
 千里が首をかしげる。しんと静まった空気があった後だった。
「プゥー」藍子は顔を赤くした。千里は笑みを浮かべた。
「大丈夫ですよ。ちなみに商品にされる中にはおならをするだけに使われる人もいるみたいですよ」
 すると、横のガラス越しに2人の女性が、騎乗ポーズでお尻を突き出している。口には芋がつけられ強制的に食べさせられている。藍子は右を見た。すると別の女性二人が暮らしていた。どうやらここからは抜け出せないようだ。藍子はため息をついた。
 「もうあきらめるしかないか・・・」
藍子はついに開き直った。すると千里が表情を変えて胸を触り始めた。
 「藍子さん、貴方は新人なんだから、私の先例は受けてもらいますよ」
 次の瞬間藍子は静止した。実は部屋の先輩には特別に時間を止められる能力が与えられるのだ。藍子は胸を触られ驚いた表情で止まった。千里は人形となった藍子の胸を舌で舐める。黒い乳首が際だつ。年上なのに綺麗。千里は嫉妬が沸いてきた。だんだんと怒りと共に胸をぎゅっとつかみ勢いよく揉む。
 飽きた千里は藍子を静止させたまま胸を枕にして寝ころんだ。

つづく


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